四ッ堂の棟に載せられていた「擬 宝 珠

地 蔵 堂

新しく地蔵堂が建立される前の四ッ堂

  観音堂のすぐ近くに、お地蔵さんを祀った小祠があり、この縁起書によれば、
むかし道行く人のお休み堂として、又むらびと達の憩いの場として、この地に四ッ堂という、四本柱で棟には擬宝珠を載せ、板座一坪の一隅に地蔵様を祀ったお堂があった。建立された年月は定かでないが、近在の人々の発句を書いた奉納額によれば寛政十年(1798年)とやっと判読でき、約二百年の歳月ここ八軒屋のうつりかわりを見守ってきたことになります。
先人たちの遺産としてのお堂の保存に努めたが、年々老巧化も激しく崩壊寸前の有様になっていたとき、付近の道路が改修整備されることになり、この機に新しく小祠を造営してお地蔵様を安置し、四ッ堂の名残をここの地にとどめると共に、人々の安全と幸せを祈願するため、地域の人々の浄財ををもって、この小祠を建立したものである。

    濵田宗太氏著書 「八軒屋点描」より

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現在の地蔵堂